面白い動物ネタ、動物雑学・豆知識を楽しく紹介します
ナマケモノがいかに
エコで
省エネな生き物かということをここ2日間に渡って
長々と記事にしましたが、最後はナマケモノが怠け者らしく、ただ怠けているお話です。
By Ecoagriculture Partners [CC BY-NC-SA 2.0], via flickr写真のナマケモノは、ミツユビナマケモノ。
森中に響き渡るほどかん高い声で「アーイー!」と鳴くので、そのまま「アーイー」とも呼ばれているんだとか。
静かで大人しいイメージがあるので、なんとなく意外な気がしますね。
実はこのミツユビナマケモノ、とてもすごい特技があるんです。
なんと首が、270度も回るんです!!
By manalahmadkhan [CC BY 2.0], via flickrだから真後ろを向いたまま木登りをするなんて、ミツユビナマケモノにとっては朝飯前。
というのも、普通の哺乳類の頚椎(首の骨)の数は7つ、
あの
首の長いキリンだってみんなと同じで7つしかありませんが、なんとミツユビナマケモノは9つもあるんです。
By Arthur Chapman [CC BY-NC-SA 2.0], via flickrたしかにぐるぐるよく回っています。
怠け者なナマケモノ、もしかすると、右を向いたまま左まで向けるように進化したのかもしれませんね! (。・Д・。)
[参考文献等]
とってもエコで省エネに生きる動物、
ナマケモノの記事を先日書きましたが、
ナマケモノの身体には他にもたくさんのエコで省エネな工夫が見られます。
たとえばナマケモノは、一生のうちのほとんどを木の枝にぶら下がって過ごします。
そのため爪がフックの形をしているので、力をほとんど使わずに木にぶら下がっていることができます。
By Michelle Bartsch [CC BY-NC-ND 2.0], via flickrでも、その爪がじゃまなせいか、地面を歩くのはとてもへたくそ。
たまに移動のために地上に降りた時は、ずりずりはって進みます。
うーん、確かに進みにくそう。
By .ygor [CC BY 3.0], via GATAG | Free Photo 2.0ちなみに洪水の多い地域に住んでいるので、泳ぎは意外と速くて上手だったりします。
びっくり!
そんなナマケモノは天敵と戦うすべを持たないので、ただひたすら見つからないように、木にしがみついて静かに動かず隠れるのみです。
そうして緑の生い茂る森の中であまりにもじーっとしていたので、ついには身体から緑の「藻」が生えてしまいました。
生えてしまったというよりも、体毛の表面にとても小さなでこぼこがあり、そこで藻を育てているのです。
By Stevenj [CC BY 2.5], via Wikimedia Commons遺伝的に緑の色素を持たないせいか、緑色の哺乳類というものは存在しませんが、このナマケモノは唯一身体に藻をはやすことで緑色を手に入れ、大森林の中にまぎれて暮らしています。
ちなみにここだけの話、やっぱりちょっとにおうらしいです。。。
[参考文献等]
怠け者、なんて不名誉な名前をつけられてしまったナマケモノですが、怠けているのではなく、実はとってもエコで省エネな生き物です。
By Jsfouche [CC BY-SA 3.0], via wikipediaまずは食事。
なんと一日に葉っぱ数枚(8g程度)しか食べません!
時間をかけてゆーっっくり消化するので、身体の中を通過するのに1ヶ月以上もかかることがあります。
そして食事が終わったら消化のために、一日20時間は休んだり眠ったりじっとしてすごします。
それから排泄。
一週間に一回、木から下りてその根元で用を足します。
ちゃんと穴を掘ってその中に排泄し、上から枯れ葉をかぶせて後始末します。
それが木の養分となるので、省エネな上にとってもエコ!
さらには体温。
動物が熱を作り出して体温を一定に保つにはとても多くのエネルギーを必要としますが、ナマケモノは体温調節機能を放棄してしまったため、外気温に合わせて体温が25~35℃の間を変化します。
つまり、哺乳類ではとても珍しい変温動物です。
でも、雨が続いて体温が下がると、おなかの中の食べ物を消化できなくて、満腹なのに餓死してしまうことも。。。
By Christian Mehlführe [CC BY 2.5], via Wikimedia Commons省エネすぎて若干心配になりますが、ちゃんと現代まで生き延びているところを見ると、これはこれで生き方としてアリなんですね。
ナマケモノってすごい! (^o^)
[参考文献等]