ゴリラはみんなB型・・・ではない?
サル目ヒト科ゴリラ属であるゴリラ。
そんなゴリラの学名は「ゴリラゴリラ」。そしてニシローランドゴリラの学名は「ゴリラゴリラゴリラ」。

こんな笑い話のような面白い実話をご存知の方は多いかと思います。

「ゴリラはみんなB型」というのも聞いたことがあるかもしれませんね。
でも、これは厳密に言うとちょっと違うんです。

ゴリラゴリラゴリラ

まず、ゴリラには、「ニシローランドゴリラ」と「ヒガシローランドゴリラ」、そして「マウンテンゴリラ」の3種類がいます。
そのうち、ニシローランドゴリラはたしかに全員B型なのですが、ヒガシローランドゴリラはO型とB型がいますし、マウンテンゴリラにいたってはO型とA型だけでB型はいないんです。

つまり、ゴリラが全員B型なのではなく、ニシローランドゴリラが全員B型、というのが正しいです。
というのも、ニシローランドゴリラは最大20万頭に対し、ヒガシローランドゴリラは5千頭程度、マウンテンゴリラは1千頭足らずです。
「ニシローランドゴリラ」ではないゴリラはたった数%しかいないんですね。
ニシローランドゴリラの生息数が圧倒的に多いため、ヒガシローランドゴリラとマウンテンゴリラは省略されてしまったのかもしれません。(^_^;

ゴリラゴリラゴリラ

以上、ゴリラと同じB型のichicaでした☆

参考:東山動物園 ゴリラの野生下の状況



[参考文献等]






ゴリラは本当はこぶしで胸をたたかない
体格がよくて力も強いせいか、野蛮で凶暴なイメージを持たれがちなゴリラは、普段はとっても穏やかで優しい動物であることを先日の記事に書きました。

今回はそんな心優しいゴリラの「威嚇」のお話です。

ゴリラ

多くの動物は、同種どうしで戦いをするかわりに「威嚇」を行います。

もしも縄張り争いやメスをめぐる戦いのたびに、本気でかみついたり、つのや爪をたてたりしていたらどうなるでしょうか。
きっと勝った方も負けた方も怪我をして大きな傷を負ってしまいます。

弱肉強食の世界に生きる動物たちにとっては、ちょっとした捻挫や骨折が命取りになります。
だから、そうした同種どうしの無駄な戦いをさけつつ、強さを競って力比べを行うために、「威嚇」が行われます。


このように、多くの動物たちがそうしているように、ゴリラも「威嚇」を行います。

たとえば自分の縄張りによそのゴリラが侵入してきたとき。
自分の縄張りや家族を守るため、オスゴリラはまず大きく牙をむいて相手を威嚇します。

ゴリラ

落ちている木の枝を振り回したり、折ったりすることで大きな音を出して自分の腕力をアピールすることもあります。

さらには、みなさんご存知のドラミングです。
二本足で立ち上がって身体を大きく見せ、両手で胸をたたいてポコポコと森中に音をこだまさせ、相手を追い払うのです。


ところでこのドラミング。
「グー」に握ったこぶしで胸をたたく描写がよく見られますが、実はあれは間違いです。
「パー」に開いた手のひらを少しくぼませてたたくことで、高く音を響かせているんです。

実際の様子を見てみましょう。
ナックルウォーキングしている姿もよく映っているので、しっかりご覧くださいね☆






[参考文献等]






シルバーバックのナックルウォーキング
霊長類最大のゴリラ。
メスの2倍もの体重になる大人のオスゴリラは、背中からおしりにかけての毛が銀色になるので「シルバーバック」と呼ばれます。

ゴリラ
By Mila Zinkova [CC BY-SA 3.0], via wikipedia

また、ご覧の通り後頭部が高く盛り上がっています。
これは大きく発達した側頭筋(物を噛むための筋肉)を支えるために、頭蓋骨が隆起したものです。

このシルバーバックが数頭のメスとその子供たちを従えて、絆の固い群れを作ります。
威厳たっぷりで、かっこいいですね。(^-^)

その風貌からか、凶暴なイメージを持たれがちですが、実はゴリラはとっても穏やかで心優しい動物です。
よくおなかを壊したり、ストレスで体調を崩して死んでしまったり、見かけによらずとても繊細な面があります。

ところでこのゴリラ、こぶしで地面をついて歩く、「ナックルウォーキング」と呼ばれる歩き方をします。
歩き方までかっこいい!!(>_<)

ゴリラのナックルウォーキング
By leamaimone [CC BY-NC-SA 2.0], via flickr

ちなみにゴリラの握力は、なんと500kg以上もあるといわれています!



[参考文献等]