腹黒のペンギンはいない
アデリーペンギン
By Stan_Shebs (Own work) [CC-BY-SA-3.0], via Wikimedia Commons

このやけに白黒はっきりしたペンギンはアデリーペンギン。
世界に17種いるペンギンのうち、南極で暮らすのはコウテペンギンとこのアデリーペンギンだけです。

白目がくっきり、漫画みたいな面白い顔をしていますが、実はこれは目のまわりをぐるりと囲む白い羽毛の輪っか模様です☆


さて、アデリーペンギンほどではないにしろ、ペンギンはみんな基本的にはツートンカラー。
暗い色の背中と、白いおなかをしています。お腹まで黒いペンギンはいません。

なぜでしょう??

ペンギンの保護色

正解は、保護色、です!

どこがどう保護色なのかわかりにくいですが、飛べないペンギンは泳ぐことに特化した鳥。
海の中で目立たないように、背黒腹白の保護色をしているのです。


エサである魚を追いかけるペンギンの背中はとっても無防備。
だから空の天敵から見たとき、暗い海の色にまぎれるように暗い色の背中をしています。

ペンギン
By Priya Venkatesh (Own work) [CC-BY-SA-3.0], via Wikimedia Commons

逆に海中から見上げたときは、明るい空にまぎれるように白いお腹をしています。
これなら天敵から見つかりにくいですし、魚に気づかれて逃げられてしまうこともありません。

だからペンギンのお腹は白いのです。

ペンギン
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また、このツートンカラーはエサである魚を脅かすのにも役立つと考えられています。

さすがペンギン。
まさに泳ぐために生まれてきたんですね!




[参考文献等]






親より巨大に育つヒナ
キングペンギン
By Avenue (Own work) [CC-BY-SA-3.0 or GFDL], via Wikimedia Commons

全長95cmにもなるキングペンギン。またの名を、オウサマペンギン。

発見当時は世界最大のペンギンと考えられていたため『王様』と名づけられましたが、後に見つかったエンペラーペンギン(皇帝ペンギン)にその名誉を奪われてしまいました。
そのせいかペンギンの中ではちょっと影の薄い、世界で2番目に大きい王様ペンギンです。

エンペラーペンギンとよく似ていますが、オウサマペンギンの方が30cmほど小型で、喉元のオレンジ色が鮮やかです。

オウサマペンギン
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そしてこの、もふっとした茶色いかたまりが、オウサマペンギンのヒナです。
親とまったく似ていません。ロシア帽子の方が似ているかも。笑。
それにしても、なんというか、ぶちゃっとしていてとっても愛嬌がありますね!! (>_<)

極寒の地でオウサマペンギンのヒナたちは、夏の間に蓄えた脂肪を消費しつつ、ヒナ同士で身を寄せ合って冬の厳しい寒さと飢えをしのぎます。

そのヒナの群れは「クレイシ(共同保育所)」と呼ばれます。

オウサマペンギン
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もふもふしていてとっても可愛いですね! 
このもふもふの半分以上は胃が占めるのだとか。。

でも、冬があけるとヒナの体重は半分ほどにまで落ちてしまいます。
寒さと絶食で死んでしまうヒナもとても多いのです。。

キングペンギン
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それでもやっぱり、ぬいぐるみみたいで愛くるしいオウサマペンギンのヒナ。

。。。ん? ( ゚д゚ )
なんか遠近感がおかしいような。

キングペンギン
By Dave Morris [CC-BY-2.0], via Wikimedia Commons

えっ? (゚Å゚;).

オウサマペンギン
All rights reserved by ふぉるま様 尖晶石ノートより転載

えーっ!?!? (((;゚Д゚)))

もちろん合成写真なんかではありません。
実はオウサマペンギンのヒナは冬に備えて夏の間にたくさんのエサを食べ、親より大きくなってしまうのです。
その大きさ、およそ1メートル!

生き抜くって、大変!!




[参考文献等]