百獣の王であるライオン。
威風堂々としていて、本当に格好いいですね。
By Philippe Rouzet [CC BY-NC-ND 2.0], via flickrところが実際のところ、オスライオンは狩りをすべてメスライオンに任せ、
自分はお昼寝ばかりしているという意外な生態を、「
ライオンのオスはヒモ?」の記事でご紹介しました。
そんなライオンには、「獅子の子落とし」という言い伝えがありますが、知っていますか?
ライオンは生まれたばかりの自分の子供を深い谷に投げ落として、よじ登って来た強い子だけを育てるという過酷なものですが、、、
本当なのでしょうか?
By Tambako The Jaguar [CC BY-ND 2.0], via flickrでも、安心してください!
実はここで言う「獅子」とは、中国に伝わる伝説上の霊獣のことで、ライオンのことではないのです。
実際のライオンは、仲間たちと協力して、立派に子育てをしているようです。
By Tambako The Jaguar [CC BY-ND 2.0], via flickr
By Tambako The Jaguar [CC BY-ND 2.0], via flickr胸がほっこりする、仲睦まじい親子の姿ですね。
でも、自分の子供でない仔ライオンを殺してしまうことは、本当にあるんです。
ライオンは、オスをリーダーとする、「プライド」という群れを形成しますが、群れの外からきたオスライオンが、リーダーのオスライオンを追い出してしまい、リーダーの交代が行われることがあります。
その時に、新しいリーダーになったオスライオンが、前のリーダーの子供を殺してしまうことがあるそうです。
そうすると、子育て中だったメスライオンが次の子供を生む準備ができるため、自分の子孫をよりたくさん残せるからだそうです。
また、自分の子供とはいえ、大きくなるとプライドから追い出してしまいます。
そうすることで、近親交配が防がれていると考えられています。
「獅子の子落とし」は嘘だったとしても、野生で生き抜くのは本当に大変そうですね。
By Tambako The Jaguar [CC BY-ND 2.0], via flickr
[参考文献等]
ネコ科の中では珍しい群れを作る動物、ライオン。
「プライド」と呼ばれる、メスを中心とした10数頭の群れで生活し、共同で子育てを行ったり、協力して狩りをしたりします。

ただ、子育ても狩りもメスライオンの仕事。
他のメスの子供にもおっぱいをあげたり、自分たちより大きな獲物を力を合わせて襲ったり。。
そんな時のオスライオンはというと、メスの狩りが成功するまで、ずーーっと日陰で寝ています。
その時間、およそ1日20時間!

実はライオンは狩りが下手で、成功率は2~3割とあまり高くないので、毎日エサにありつけるわけではありません。
だから用事のない時は省エネモード。
そういえば動物園のライオンも、いつ見てもじっとしていてあまり動いてくれないですよね。
ちなみに動物園では、食べ過ぎにならないように、わざわざ「絶食日」を設けているそうですよ。
でも、オスライオンは「プライド」のボスです。
ボスにはボスの役割があります。
それはずばり、縄張りを守ること、です!
© zeeGraphix自分の縄張りに侵入されないように、大切な奥さんや子供を守るために、放浪している他のオスライオンと戦うのがプライドのオスライオンの仕事です。
もしその戦いに敗れてしまったら、新しいボスとなったオスライオンに、自分の子供を皆殺しにされてしまうことがあります。
なにも殺さなくたって。。Σ(T_T) と思いますが、
自分の子孫だけを残すため、また子ライオンも将来のライバルとなりえることから、「ライオンの子殺し」が行われると考えられています。
子ライオンがいるうちはメスライオンが妊娠しないこともその一因でしょう。
少し話がそれましたが、そんなわけで、狩りはしませんが縄張りを守るオスライオン。
ぶあついタテガミで急所である喉元を守っているのは、獲物からでなく他のオスライオンからだったのです。

それにしてもオスライオン、頭が大きくて立派ですね~。
メスの体重は120kg程度ですが、オスは180kgもあるそうです。
[参考文献等]